精神障害者の院内作業における合理的配慮事例

2017年度作成
事業所名
合理的配慮事例・29015
業種
サービス業
従業員数
80 人
職種・従事作業
・Aさん:病院内のフロア清掃
・Bさん:シーツ交換、ベッドメイキング
障害種別
精神障害
障害の内容・特性
強迫性障害
・Aさん
体調に波があり、周期的に気分が重くなり、それによって体調を崩す傾向が見られる。疲れやすく、3日以上連続しての勤務が難しい。症状が出ると表情がこわばる。一つのことが気になり出すと、そのことがいつまでも気になって落ち着きがなくなる。きれい好き。作業はマイペース。
・Bさん
指示された仕事はきちんとこなすが、いつもと同じようにできない場合や、突発的な出来事が生じると、その対応に戸惑い、緊張して不安な気持ちになる傾向が見られる。細部へのこだわりが強く、指示された一つのことをコツコツとやり通す。器材などの消毒を念入りに行う。
障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

困っていることや心配ごと、分からないこと、体調面など、何でも話してもらえるよう、日ごろから日常会話を大切にしている。少なくとも1日1回、毎日に顔を合わすたびに何かしら声をかけることを実行している。日々の何でもない会話を通して、顔の表情などから、体調の変化や心の状態を感じ取ることができる。「定期的な面談」といった場を設定すると、かえって緊張して話せなくなることもあるので、仕事面、体調面のことについても日常会話の中に織り交ぜることによって本音を聞き出すことができる。また、業務上で、戸惑ったり、分からなくなったりした場合は、可能な限りその場で混乱を整理し、不安や心配を解消するよう努めている。
【Aさん、Bさんそれぞれ、特に、気を配っている点】
・Aさんは、「休む」ということを罪深いと感じている傾向が見られ、週休2日から3日に休みを増やしたことに対して罪悪感を持ち続けている。体調を崩すなどして規定外の休みをとった場合には、休み明けの出勤日に、特に気を付けて声をかけるようにしている。
・Bさんは症状が安定しているように見えるが、第三者がいる病室での勤務なので、毎日周りの状況が変化する。このため作業自体は定型的であるものの、業務指導を行うパートナー以外の第三者からの指示で、緊張や混乱などの思いがけない事態が起こることがあるので、その点については、特に注意を払っている。

配慮を受けている障害者の意見・感想等

・Aさん:仕事内容をわかりやすく説明してくれるので働きやすい職場だと思っている。体調が悪いときなど休ませてもらえて、配慮してもらえるのがありがたい。体調は波があるが、現在はいたって良好。作業中に患者さんから「ご苦労様」と声をかけてもらえることにやりがいを感じる。これからも継続して働きたいと思っている。
・Bさん:病気に理解のある上司がいらっしゃって、「何かあったら相談して」と気さくに声をかけてくださるのが心強いし、幸せだと思う。私は定型的な仕事はできるが、何かいつもと違うことが起こると不安になったりする面がある。現在の仕事はパターン化されているので自分に合っていると思う。現在、非常に体調がよく、これからも体調を持続しながら元気に働きたい。

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