募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

短期の記憶障害が見られることから、ハローワークの担当者や障害者就業・生活支援センターの担当者、ご両親の同行により面接。配慮が必要な事柄を確認しながら、配置や業務内容について検討を行った。

その他の配慮

• 対象者、事業所、関係機関の協議により、ジョブコーチ支援を活用。
• 対象者がパソコンのスキルがあることに加え、集中して意欲的に取り組める作業であることを考慮し、パソコンを使用する業務を中心に付与。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

• グループ内の各担当者から依頼される業務を行っているため、不明な点があれば、その担当者へ直接聞くこととしているが、説明等が必要な場合には、対象者がメモを取る時間を設けるなどの配慮を行うよう周知・徹底している。また、指示が長いものについては、メモに書いて、対象者に直接渡すなどの配慮を行っている。
• 解らないときや失念したときには、何度でも質問して構わないことを対象者に説明するとともに不安がないよう声掛けを行うなどの配慮を行っている。

仕事内容等をメモにする、一つずつ業務指示を行う、写真や図を多用して作業手順を示す等の対応を行うこと

• 業務内容の理解を深めるために、対象者に作業手順書を作成してもらっている。対象者がメモした資料については、対象者本人だけではなくグループの財産としてデータで残し、それをマニュアル化し、他の社員でも活用できる内容とすることを考えている。
• 職場内においては、メモを取る時間を設けるとともに指示が長いものについては、具体的にメモに書いて渡すように周知・徹底するなどの配慮を行っている。
• 他部署へ郵便物を持っていく場合には、オフィスの配置図を見ながら移動してもらい、不明な点がある場合には、その都度担当者などに確認しながら業務を行うことができるように配慮をしている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

• 定期通院等はないが、通院が必要な場合や体調に関しての相談がある場合には、上司が窓口となり、すぐに対応できる態勢を取っている。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

• 対象者からの「記憶の障害により、耳で聞いた内容を把握し、正確に伝えることができない。」との申し出により、外部からの電話だけではなく、社内の電話を取り次ぐ業務を見合わせ、グループ内に周知し、理解を得ている。
• 職場内において、指示が長いものについては、メモに書いて渡すように周知し、対象者の負担軽減のための配慮を行っている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• 職場のグループ内では障害特性を周知し、理解を得ているが、対象者がメール送信した内容について、電話での照会等がある場合には、他の社員にも対応してもらうなどの配慮を行っている。
• 対象者の障害特性を周知し、メモを取る時間を設けたり、説明が長くなるときは依頼者がメモに書いて渡すなどの配慮を行っている。
• 解らないことや失念したことがあれば、何度でも質問して良いことを対象者に伝え、負担がないように配慮している。

その他の配慮

• 作業内容の対応については、依頼を受けた担当者へ、また労務に関する内容については上司へ相談するなど、相談体制の整備を行っている。
• 席を離れると対象者が自分の机（席）が分からなくなるため目印をつけるなどの配慮を行っている。
• 付箋紙を利用し、業務事項を書き出し、机やパソコンに貼り、失念がないようにしている。
• 社員へは業務連絡用にPHSを配備しているが、電話ではなく、メールにて連絡を行えるように配慮している。