事業所名

合理的配慮事例・29039

業種

製造業

従業員数

130人

職種・従事作業

清掃作業、食堂準備（お茶の準備、弁当の数量確認、弁当・調味料の配置）

障害種別

高次脳機能障害

障害の内容・特性

軽度の記憶障害及び疲れやすさ

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

地域障害者職業センター（以下「職業センター」という。）のカウンセラーが同席し、面接時に確認すべき情報を対象者が聞き漏らさず、また後から確認しやすいよう配慮した。

その他の配慮

• 実際に作業をしているところを見学してもらい、あらかじめ対象者から配慮してもらいたいことや仕事上の要望等を傾聴することにより、「できること」「できないこと」を明確にすることに努めた。
• 仕事のペース（勤務日、就業時間等）については、職業センターからアドバイスを受けた。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

• 障害者に対し仕事で接した経験がある総務課職員を、担当者として配置した。
• 就業前・就業後は総務部の事務所へ挨拶に来てもらい、また、業務工程の途中に事務室へ出入りする工程を組み込むことで、担当者と対象者がコミュニケーションを取り易いタイミングを設け、ここで要望や体調確認等をしている。

仕事内容等をメモにする、一つずつ業務指示を行う、写真や図を多用して作業手順を示す等の対応を行うこと

• 同じ作業を行っている職員と一緒に作業させることで、対象者の不安を取り除きながら作業スケジュールを構築していった。
• 作業内容について、図表を使用したマニュアルを作成。午前・午後の作業がそれぞれA4サイズ1枚ずつ（両面）で時系列順に記載されている。
• マニュアルの内容については、実際に作業をしていく中で対象者の要望を聞きながら毎日改訂し、2週間程度かけて固めていった。
• 作業チェック表を作成し、作業実施状況が確認できるようにしている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

• 9時から15時まで週4日の短時間勤務から始め、体調に配慮しながら徐々に延長し、雇用後2か月後からは、9時から16時05分まで週5日勤務としている。休憩は午前5分、昼45分、午後5分＋10分で、このうち午前と午後の5分間は対象者特例の休憩。将来的にはフルタイム勤務も視野に入れている。
• 毎日のコミュニケーションを取る中で、担当者が体調について確認している。
• 通院のための休暇については、事前に申告してもらい対応。1か月に1回 程度。
• 「体調が悪ければ無理に出勤せず、朝電話をくれればいい」と指導している。体調不良で欠勤する場合にも、仕事の穴埋めができるよう別の職員を常に備えている。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

• 体調が悪い場合等は、例えば部屋全体を清掃予定だったものを一部の清掃作業に変更するなど、無理をさせないような対応を行っている。
• 清掃道具については、疲れにくいよう小さくて軽いものを配備した。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• 全職員に対し開示している。対象者の業務は固定化されているので、思いつきで別の仕事を急に頼んだりしないよう配慮して欲しいことを説明している。

その他の配慮

• 作業にあたり、対象者のこだわりが強い部分については、その要望を活かし、作業がしやすいように配慮している。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等