募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

就労移行支援事業所を通じ、施設外就労を経験。当初は接客業を希望していたが、実習を重ねるうち、工場作業に興味を持ち始めたこともあり、民間活用委託訓練を実施。ハローワークの担当者や就労移行支援事業所（以下「福祉事業所」という。）の支援員などとケース会議を重ね、トライアル雇用を通じ時間をかけながら採用に至った。

その他の配慮

ケース会議や面接は、事業所に在籍する保健師も同席し、対象者の希望や健康状態を確認した。
訓練期間を通じて、就労のための準備性の向上と生活リズムの確立を図った。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

• 対人関係などのストレスをためないように、総勢4名の小さなチームに配属し、責任者が直接様子を見ながら作業指示を与えた。また、作業量・作業負荷の丁寧なコントロールを行った。
• 責任者が職場環境の整備と体調の管理を行い、メンタル面では保健師が定期的にストレスチェックや相談を行っている。

業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

簡単な作業から、経過を見て仕事の幅を拡げている。
少ロット多品種の作業が多いため、急がず一つひとつの業務を確認しながら、自信に繋げている。
「頑張り過ぎない」「頑張らせ過ぎない」が目標。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

就労時間を徐々に延長しながら、継続勤務できる条件を模索したが、対象者より8時間勤務の方がリズムを作りやすいという感想を踏まえ、フルタイム勤務とした。
主治医の指示により、残業は原則なし。こまめな休息をとるように配慮している。
定期的な通院は有給休暇制度を活用し、欠勤とならないように調整を行っている。

できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること

男性チームに配属されているため、ランチタイムは同世代の女性社員と同席にし、交流の輪が広がるように努めた。

本人の状況を見ながら業務量等を調整すること

本人の体調を見ながら、職場の責任者が作業量等をコントロールしている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

配属されているチームの同僚には病状をオープンとし、理解を求めた。

その他の配慮

常勤の保健師が心身両面にわたって、できる範囲でサポートしている。
主治医や産業医と連携し、医学的な見地から対応の妥当性を評価（検証）している。
必要な情報は管理職にフィードバックして調整を行っている。