募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

面接の際は、障害者就業・生活支援センター（以下「支援センター」という。）やハローワークの職員が同席した。また、面接は1回だけではなく、複数回実施することにより、障害特性の理解をより深めることができた。

その他の配慮

薬品等を扱う特殊な工場であることを考慮し、トライアル雇用制度を活用した。トライアル雇用期間中に対象者本人の意向（要望）や支援センターの担当者、ハローワークなどの関係機関の考えを聞いてミスマッチを防いだ。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

• 対象者には、就業経験があることから、障害のない社員と同様であり、特別な対応策は講じていない。
• 仕事をする中で必要な業務指導を行うとともに、定期的な面談は、所属上長が行っている。

業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

現在の対象者の適応状況を踏まえると特段の配慮の必要性はなく、さらに、対象者本人からの申し出もないことから基本的に障害のない社員と同じ対応である。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

通院などの申し出がある場合には、フレックスタイム等を活用して時間をとっている。
緑化作業は外での活動が多いので、特に夏場は頻繁に休憩が取れるように配慮している。
長期的な休暇が必要な場合には、経済的に不利にならないようアドバイスを行っている。例えば、1か月間の休養が必要と診断された際には、傷病手当金などの医療保険制度について時間をかけ丁寧に説明するなどの配慮を行った。

できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること

対象者からの申し出はないので特段の対応はしていない。なお、夏場の緑化作業の場合には、作業用倉庫などで休憩が取れるように配慮している。

本人の状況を見ながら業務量等を調整すること

• 基本的に対象者による自己管理を重視している。調子が悪い場合には対象者の判断で早く帰宅する。また、対象者本人が頑張りたいということで残業する場合もある。そういうことを周囲に言いやすい職場づくりに努めている。
• 体調により作業が終わらない場合には他の社員がカバーしている。また、頑張りすぎる障害のある社員が多いので、適度なところで作業を中断するように助言することもある。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• 採用面接の際には、工場長にも同席してもらい対象者の障害特性についての理解を深め、コミュニケーションがよく取れるように配慮した。
• 電話の応対が苦手な点について職場内で情報を共有し、職場に対象者本人だけの場合には、電話が鳴っても電話を取らなくてもよいルールとしている。

その他の配慮

対象者による自己管理を重視しており、対象者本人が申し出のしやすい職場環境づくりに努めている。