募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

面接では、分かりやすい言葉を使い、できるだけ短い文章でやりとりできるように配慮した。

その他の配慮

ハローワークと連携し、面接時には利用していた就労支援機関の担当者に同伴してもらい、能力や経験など対象者の持つ強みについて補足してもらった。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

採用当初には、看護補助としてベッドメイクや洗濯物の仕分けや病室などの清掃作業などを、他の障害のあるスタッフと一緒に担当していた。最近では食堂や施設の外回りの清掃作業などを担当している。事務局長の指示のもと、業務を切り出し、担当部署の上長に仕事の様子をみてもらっていた。現在も事務局長の指示のもと、障害のない各職種のスタッフが仕事の様子や対象者の体調などを把握できるようにし、働き続けられる職場環境を整備している。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

洗濯物を畳む作業には、慣れているので、スムーズにできる。まだ慣れていない作業は時間がかかり、昼食の時間がずれることもあるので、適宜声かけを行い、過集中にならないように配慮し、疲れの軽減を図っている。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

対象者が混乱しないように、業務量や作業内容についての判断は、事務局長からの指示のみとしている。また、対象者は作業内容やどこで使用する道具なのかをわかりやすく記載したメモ帳を携帯して、自分で確認しながら作業ができるようにしている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

検診の結果、体重の増加に伴い、他の疾患のリスクが高まったことから病院内の理学療法士の助言に従って、作業後の体重測定や筋力向上のための運動を取り入れるなど健康維持に配慮した指導を行っている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

これまで様々な障害のある人を雇用した経験もあり、更に、医療の専門職が多いため、障害について深く理解している。また、対象者が長く勤められるよう各職種のスタッフ全員で支援している。

その他の配慮

昼食時間のズレが、1日の睡眠や食事などの生活のリズムを乱すこともあり、体調を崩したり、寝坊したりすることがあるので、病院内の様々な職種のスタッフから助言を受けられるようにしている。