面接に際しては地域障害者職業センター（以下「センター」という。）より事業所へセンター職員の面接同席についての提案があった。事業所と本人の双方で確認・合意を得たうえでセンター職員も同席した。

面接時間については約30分程度。質問に対する本人の回答が順調だったため、延長等の必要はなかった。また、従事が想定される作業に関連する能力を確認するための適性検査を実施した。

本人対応の可否を見極めるため、職場見学会（質疑会）を実施（センター職員同席）。また採用後の担当業務の選択の参考とするため、事前に事業所で行われている業務内容を難易度レベル（A～C）ごとに分類し整理作業を行った。

業務は指導担当者を選任し業務指導を行う形で行った。本人にメモを取らせ一つずつ順番に覚えていく形で業務を覚えるまでの2週間程度は付きっきりでの対応となった。その際、疲れなど精神面を配慮するため、ジョブコーチ支援を活用しながら進めた。業務に慣れてきた後の指導は、本人からの質問に対して確認を行う形で進めた。業務面で何かあった際は選任担当者が相談窓口の中心となるが、併せて上司などへ相談可能な体制も作っている。また、現在は四半期に一度の総務担当者面接を行っている。

担当業務については、事前に分類した業務の難易度レベルと本人の適性を考慮して設定した。また、業務に従事する際にはすでに社員が使っているマニュアルを活用し、本人用の新たなマニュアルは用意しなかったが、業務上の指示内容が分かりやすいように一覧表にしたものを作り、活用した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

はじめの3か月は本人の通勤可能な時間帯での一日4時間の勤務であった。その後1時間ずつ時間を延ばし、現在は一日7時間勤務となっている。また、本人からの希望があり、通勤アクセスの関係から始業時間を通常よりやや遅くしている。通院による休暇等の申し出は特にないが、申し出があれば対応できるような業務体制である。休憩時間は基本昼休みの1時間であるが、業務中も水分補給やトイレなど本人のペースで休憩をとれるように配慮をしている。

感覚過敏はないため、配慮を必要としていない。

同じ職場で働く社員に対してはミーティングにて、センターで本人が作成したプロフィール表を活用し、障害の状況、配慮、注意点などについて事業所内で説明会を行っている。