学校在学時の職場実習（体験学習）後に本人の希望により採用を決めたため、改めて面接は行っていないが、採用するに当たり、学校及び家族とは何度も話し合った。

特別支援学校からの体験学習で受け入れたため、本人の人となりを理解していた。

教育係を定め、係と本人の2人のペアで業務を行うこととしている。
教育係は同じ青果部門の女性である。

切るだけの作業から、袋詰め、値段付け、品出しと青果部門で必要となる一連の作業について、一つの作業ができるようになるごとに少しずつ増やしていった。

教育係が作業例を示した上で、同じ作業を一緒に行うという反復学習を行っている。

通常、パート社員の出勤時刻が8時30分のところ、対象者についてはご家族とも相談の上、出勤時間を9時、退勤時間を16時10分とし、ラッシュの時間帯を避けた出退勤ができる設定とした。体調管理については、ご家族と常に連絡が取れる態勢を整えると共に、職場においては、毎朝の『健康身だしなみチェック表」を用いた確認を行い、体調を常に把握しておくように努めている。

本人と同じ時間帯に勤務する社員については、事前に研修を行い、今後の障害者雇用の進め方から、本人との関わり方（コミュニケーションの取り方・適切な話題等）まで広くレクチャーし、理解を深めるよう努めた。

当初は原付バイクでの通勤を予定していたが、車が多く危険だとのことで、普通車の免許を取得することとし、取得できるまでの期間、採用を遅らせた。更に、免許取得後、朝夕2回通勤時間帯に自宅と職場間の通勤の練習を家族の付添いの上で毎日行い、1か月の後、家族と本人が不安なく通える事を確認した上で、出退勤時間の配慮を行い勤務をできるようにした。