職場実習前の説明会時に、希望に応じて保護者の同席を認めている。面接の際に、学校・支援機関などの職員の同席を認めている。

業務上の指導に当たっては、障害特性と決めつけず、まずパーソナリティーを受け入れるように努めている。感情を尊重し、本人が押しつけと感じないよう、一つひとつ順番に仕事の手順を積み増すように指導している。また、手順の説明は写真による図示化を行っているほか、月に1度の研修会において、「トイレの神様」の動画を見てもらったりするなど、映像や音楽でモチベーションを上げる工夫を行っている。

最初に仕事量が少ない部署に配置し、作業手順を習得しやすい、指導の行き届く環境を設けている。また、担当する作業現場の決定にあたっては、習熟度に応じて柔軟に対応している。

・写真で一工程ごと、順を追って説明する作業手順書を作成し、各現場の道具入れ扉などに貼付している。また、過去においては、作業手順をカードにして不得手をあぶりだしたり、カルタを作ってマナーや約束事の再確認したことがある。
・ホワイトボードで仕事全体を表にし、カラフルなマグネットシートを置くことで、フロアごとの一週間の業務が一覧できるようにした。誰がいつどこを担当するか、自分の名前のマグネットを置くことで自分の仕事を確認できる。
また夕礼の際、自分の明日の業務担当を確認することにより、仕事にメリハリをつけている。

・障害者技能競技大会への参加を推奨しており、同社だけでなく親会社も挙げて応援している。日々、好成績を実現すべく練習に励んでおり、業務に対するモチベーションも上がって、全社的に好影響をもたらしている。
・月に一度、知的障害のある社員を対象とした勉強会を就業時間中に設けている。マイビデオを作成したり、他の就労現場で働く方々のドキュメントを教材としたビデオ学習などを行っており、職場定着に役立っている。