地域障害者職業センター（以下「センター」という。）のカウンセラーが同席の上で面接をした。

面接時に、本人・カウンセラーに施設見学と説明を行った。対象者は同事業所での就労を希望したため、職場実習（17日間）を経て採用。採用に際しては、センターのジョブコーチ支援を利用。また、家族（母親）とも面談し、家族の協力・支援についても確認した。

1.対象者が初めての障害者雇用であることから、センターのカウンセラーを講師に障害者雇用に関する職員向けの勉強会を開催した。
2.本人が就労する5階担当の副主任と、シフト勤務制のために日々交代する各シフトのリーダーが担当者となったが、それにより、特定の職員のみが関わるのではなく、皆で見守る態勢を構築することができた。

・採用時からジョブコーチの支援を受けながら、本人に応じた一つひとつの作業を細かく指示、確認をすることで、大きな支障はなく、仕事をこなすことができた。現在も、本人とコミュニケーションを取りながら、指示等行っている。
・最初は単純な仕事から担当させ、焦らず、少しずつ覚えていくように指導し、少しずつ仕事内容を広げていった。業務量についても体調等にも配慮して調整している。

1.本人は1日8時間勤務を希望したが、体調等を考慮し、勤務時間は月～金、9:30～16:30の1日6時間で土日休みを設定し、現在も同様である。
2.体調維持のため、上司が日常的に体調のチェックや服薬状況の確認を行っている。また、体調等について母親とのコミュニケーションを密にとっている。

緊張が強く、疲れやすい傾向があることから、昼休み以外にも仕事の随所随所で休憩をとるよう指導している。

就労直前に、センターのカウンセラーが、他の職員向けに勉強会を行った。内容は、障害者全般ではなく、本人に特化したものであったので、本人の障害の特性に対しての職場の理解が深まったと感じている。本人自身もこれにより安心できたと述べている。

・障害のある職員と障害のない職員を分け隔てなく、休憩場所等も一緒に和めるようにした。
・定期的にジョブコーチの訪問とアドバイスを得ている。