特になし。

面接時、職場全体を管理している統括管理責任者と、職場の言語聴覚士が同席する。対象者の特徴や個性を引き出し、適正業務がどれくらいあるか判断している。

業務調整を行う主担当は、対象者が属する部署長である。個々の作業に関しては、作業毎に作業確認・相談のできる担当者を決め、業務フォローを実施している。
体調面を考慮した勤務時間や業務内容などの相談に関しては、部署長及び、統括管理責任者が担当者となっている。

1.採用時の研修
採用前に職員の体制や役職、対象者の相談担当職員、職員の呼び方などについて顔写真や図を入れた分かりやすい資料を作成し、採用時研修で使用した。これにより、誰に相談をすればよいのかなどを明確にしている。また、病院での業務となるため、必要な知識（感染予防など）に関しても同院のルールを対象者に分かりやすくまとめたものを用いて教育を実施している。

【資料1】採用時研修資料　職員体制・組織・役割・呼び方、感染予防資料

2.日常の業務管理
日毎の業務内容は、個別にタイムスケジュールを提示している。作業時間については、目標時間を事前に設定しているが、対象者の体調等を考慮し調整をしている。

【資料2】個別タイムスケジュール例

対象者の作業内容は担当者以外が見ても分かる様なマニュアルを写真入りで作成し、困った時や忘れた時に確認できるように、作業時に携帯して作業できるようカード式マニュアルとなっている。

【資料3】カード式マニュアルの一例

対象者は毎日、業務日誌を作成し、何を実施したのかひと目で分かるようになっている。日誌には、困った事、相談したいことなどが記載でき、所属長が毎日確認、コメントを書くことで不安や心配事を翌日まで持ち越さないよう工夫している。

長時間労働が困難なため、現在は1日3時間、週に4日出勤の対応を行っている。

休憩所については、対象者の意見も考慮し、業務と業務の間に業務報告を兼ねた休息を入れている。

業務内容は、対象者の得意分野を中心に調整を行い、業務に要する時間配分や内容は日毎に管理している。また、とても心配性であるため、対象者が1人でできると思えるまで担当者と一緒に業務を実施し、不安のある業務に関しては常に担当者と業務ができるように調整している。

医療現場では、様々な職種の職員が勤務しており、対象者の障害の内容について職員に対し詳細を説明していないが、対象者が実施する業務内容などについて職員が相談などの必要を感じた場合には、直接、対象者に言うのではなく、必ず所属長へ連絡するよう周知している。

対象者のモチベーション維持・向上のためにも、業務を実施することが同院にとってどのように役立っているのか、現場からも声かけを行ってもらうように各上長へ依頼している。